プロが教えるカメラマンへの道「写真の学校」

プロが教えるカメラマンへの道「写真の学校」の詳細

今フリーランスで仕事をしているみなさん。もしくは将来独立するつもりのみなさん。この『プロが教えるカメラマンへの道』という本は、絶対に読んでおいた方がいいですよ。広告・雑誌表紙・グラビア・CDジャケットなどの人物撮影を中心に活躍されているプロカメラマンの方が、写真専門学校で行ったワークショップを、書籍化したものです。写真に関する具体的な技術には、まったくと言っていいほど触れられていません。書かれていることのほとんどは●仕事を依頼してもらい、依頼し続けてもらえるようになるためには、どんなことを考えて、実行し続ければいいのか？●逆に、どういう考え方や振る舞いをしていると、仕事の依頼が来ないのか？依頼が来なくなるのか？ということです。◆自分が望む仕事ができるようになるためには、何が必要なのか？◆プロへの道が開けない時、道が閉ざされてしまったように見えた時、あきらめず志を貫くためには、何が必要なのか？◆まだプロとしての技術も、知識も、実績も、知名度も何もない時、どうすれば、必要な技術や知識や実績を積み重ねていけるのか？◆仕事を依頼する側から見て、仕事を依頼したくなるのは、どんな人なのか？逆に、仕事を依頼したくなくなるのは、どんな人なのか？といったことが、著者ご自身のさまざまな成功と失敗にもとづいて、わかりやすく、具体的に書かれています。カメラマン志望者でなくても、この本に書かれているほとんどのアドバイスを、自分が目指す職業に応用して役立てられるはずです。と言うか、これらのアドバイスを消化して実践せずに、フリーランスで食べていくことなど不可能でしょう（才能に恵まれている人は別ですが）。文章が苦手な方でも抵抗なく読めるように、とても簡単な言葉で書かれています。文章の量も、とても少ないです。でも中身はすごく濃いです。ただ、この本に書かれてあることに素直に感度して学べるような人は、別にこの本を読まなくても、遅かれ早かれこの本に書かれてあることに気づいて、実践できるのかもしれません。むしろこの本に書かれていることを必要としている人ほど、この本に書かれていることをあざ笑い、無視する気がします。この本を読んで「わかりきったことだ」とか「くだらない」とか「馬鹿みたい」とか「みっともない」とか「やりたくない」とか「そのうちやってみよう（でも今日はやらない、今週はやらない、今月はやらない、今年はやらない、10年後もやらない、結局死ぬまでやらない）」と感じた方は、そういうふうに感じてしまったご自身を、（ご自身の視点で、またあなたに仕事を依頼するお客様の視点で）見つめ直したほうがいいと思います。そういうふうに感じさせている、そのささやかなプライドが、（自分が望んでいる分野で）「あの人に仕事を依頼したい！」と思われない原因を作っているのでは？そのプライドが、ご自身が悔いのない人生を生きるのを、妨げているのでは？そういうふうに、一度疑ってみたほうがいいと思います。私自身が、そういうつまらないプライドに凝り固まって、お客様を遠ざけ、自分が望む人生を遠ざけていたことに、この本を読んで気づきました。