幼年期の終わり (光文社古典新訳文庫)

幼年期の終わり (光文社古典新訳文庫)の詳細

SFとしてずいぶん有名な作品で、評価も高いので読んでみましたが、サッパリでした。早い話が、8割方は『ぼくのかんがえたさいきょうのうちゅうじん』と、それによってもたらされる人間社会の変化。終盤くらいはもっと夢のある終わり方かなと思ってたらさっぱり爽快感もなく。世界中の子どもたちが海岸線に集まって疲れも知らずに一心不乱に変な踊りを踊り続けて謎の宇宙人(実態のない意識のない存在)と同化する、とか誰得の展開ですかね…SFとはわかっていても『え、気持ちわる…』と若干引かざるを得ませんでした。ただ、誰しもが考えたことのある『宇宙人ってどんな存在かな〜、もし地球に来たらどうなるかな〜』というテーマを、よくこれだけの壮大な世界観にして考えて、活字として描写できたな、というすごさは確かにに伝わったので☆1ではなく2にしときます。単純に小説としてつまらない、それだけです。